短歌ヴァーサス 風媒社
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★短歌ヴァーサスは、11号で休刊になりました★
2004.8.2〜2006.6.30の期間(一時期、休載期間あり)、執筆されたバックナンバーをご紹介します

 
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島なおみ

 
La gracieuse 優しく美しく

●第8回の課題「春歌」にたくさんのご応募ありがとうございました。今回はきちんと推敲してくれたみたいで嬉しいです。どの短歌作品もレベルが高く、逆に選歌を手こずる羽目に(笑)。それからメールアドレスの記載の無い投稿が多かったです。アドレスが分からないと優秀作になっても記念品を送れません。次回から必ず「投稿フォームのアドレス欄」に記入してから投稿ください。
 ひとつお知らせがあります。これまで発表を控えていましたが、さる方面の強力なスポンサーシップにより、この短歌道場の優秀作をアンソロジーにまとめることが決まりました。うれしいですね(^^)詳細についてはいずれまたお知らせします。

     ☆

 ではまず模範演技から。

 サクラ散る風の名残りか水の無い空には波が立っているだけ

 「水の無い空って当たり前」と思っていませんか? 当たり前でもダメ押しするのがテクニック。空に波が立つことも現実にはありませんが、それでも見てしまう心が歌人なのです。

 上位3作品の発表です。

 まだ雪を残して春は(鶯の凍った涙)溶けてゆきます    TAKAKO
 【評】優しく美しい春の世界。「鶯の凍った涙」が少し甘い?

 春の日の光をあびるわたくしの頭に雪のような白髪が    文屋康秀
 【評】白髪を嘆いているようで晴れがましい、意気揚々とした春の予感。


 春の夜のわれの闇にも梅の香が梅のかたちにおぼろ咲きゐつ   河内 凡
 【評】凡さんの心に咲く梅の木が美しい。口語短歌にもチャレンジしてみてください。

 佳作以下は来週発表です、お楽しみに。それからいつも必ず恋歌を投稿してくれている小野さん。恋以外のテーマで作品をつくってみませんか。あなたならきっとできるはず。

●では最後に歌人信条を唱えましょう。

 一、短歌は人の「こころ」を種として芽生えます。
 一、さまざまな物への「感動」がさまざまな言葉になります。
 一、短歌は世界を動かします。人と人の心を通わせ、荒んだ心を慰めます。

●次回の課題は「夏歌」です。常連の伊勢さん、大江さんからすでに力作が届いています。みなさんも頑張ってくださいね。締切は延喜五年四月末です。選歌担当・つらゆきでした。』


 +25 Easy Etudes, N゚8

 本文中で現代短歌に翻案された4首について、本歌となる古典作品は何か答えなさい。また短歌の古典作品を現代短歌に翻案した作品を3首つくりなさい。
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