短歌ヴァーサス 風媒社
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2004.8.2〜2006.6.30の期間(一時期、休載期間あり)、執筆されたバックナンバーをご紹介します

 
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斉藤倫

 
君の名は(shimamuさんのウェブ日記から)

 「へー。駒沢大学って駒沢大学前にあるんだー」
 って、こないだ妻がいってまして、半泣きになるくらいさんざんバカにしたんですけども、意外とそういうことってありますな(ヒドい)。
 「えー!高田馬場って昔ホントに馬がいたんだー!」
 みたいなこととか、
 「半蔵門駅ってホントに半蔵門があるんだー!しかもハットリハンゾーが住んでたのー?」
 でも一方で、「大泉学園」という駅には大泉学園は実在しなかったりするわけです。
 そういうこといいだすと、地名やら駅名やらってのはなんなんだってことになりますな。
 わが家の近所のマルソーという運送会社は、マルセル・マルソーとは関係ないし(当たり前だ)、かと思うと、「根津の甚八」という居酒屋があって、関係ないどころか、逆にネヅジンパチの名付け親だったりするので油断できません。
 話はかわりますが、まあ正確にいうとかわりませんが、「みのもんた」という駅がありまして。「美濃文田」と書くんですが、この駅には当然みのもんたはいないわけですな。それどころか、調べてみると一時期話題になったそのような駅は日本のどこにも存在しなくて、ネット上のいたずらだったりすることがわかったり。ホームの写真まであったんですが合成だったんでしょうな。
 こうして見ていると、名は体を表すとか、表さないとかの前に、もしかして名しかないのでは、と思えてきます。実体は消えても、名だけが残り、名だけが永遠に繰り返し現れ、それに合わせて実体なんかはいくらでも作られるんじゃないか。私がshimamuなのは名がshimamuという以外に理由などないのかもしれませんな。
 名で思い出しましたが、「君の名は」という往年の名作ドラマを「君の縄」だと思ってた友人がいて、「SMストーリーかよ!伝説の縄師が、究極の緊縛法“マチコ巻き”を編み出すまでの感動巨編かよ!」と突っ込んだことがありますけど、そんなしょーもない思い付きでさえ、ネットで検索してみてください、きっと既にどこかにアップされて、あなたを待っていますから。
 
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