短歌ヴァーサス 風媒社
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★短歌ヴァーサスは、11号で休刊になりました★
2004.8.2〜2006.6.30の期間(一時期、休載期間あり)、執筆されたバックナンバーをご紹介します

 
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三宅やよい

 
題詠マラソンを走り終わった

 題詠マラソンを走り終わった。このイベントが以前から行われていたのは知っていたが、参加したのは今年が初めてだった。同時にこのコラムの水曜日担当である佐藤りえさん開催の「題詠マラソン俳句部」にも参加した。俳句はともかく今までに作った短歌の総数は十首にも満たない。3月16日に初めて投稿して以降、百首も作れるかどうか自信はまったくなかった。短歌を作りつつどこか間違えているような落ち着かない気持ちを感じていたが、そんな私の拙い短歌をいろいろなサイトでとりあげ批評してくださっているのを目にして、ホントウに励みになった。マラソンランナーが沿道の応援に力づけられるように、その評を読ませていただくことで、短歌の作り方にはまったく知識のない私もどうにか走り通すことができたように思う。
 ありがとうございました。
 晴れた日には自転車、今日は歩き、明日は自動車と。その日の気分に合わせて乗り物を変えるように詩型を選んで表現するのもおもしろいかもしれない。構える必要などないのだから。そうは言っても、短歌と俳句が同時に出来ることはほとんどなくて、同じ題でもまったく関連性のないものになることも多かった。3月から季節の移り変わりに順じて投稿していったので、短歌も俳句同様季節にかなり影響された。
 発想の段階から俳句と短歌は対象のつかみ方が違うのに、手がついていかず、七七の部分が説明や蛇足のごとくぶら下がってしまうのには作るたびに閉口させられた。ごくごく表面のところでの切り替えはできても、どこか自分の方法をスライドさせながら俳句の発想で全体を薄めているような気がしてすっきりしない部分も同時に残った。でも、こういうイベントに参加しない限り短歌を作ってみようと思わなかっただろうし、作ってみて初めて浮き上がる情景や見知らぬ感情に私自身驚かされた。ゴールできてよかった。
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