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■内容説明
「私は殺ろしていません―」。獄中で無実を訴え、12年間書き続けた350余通の手紙…。冤罪の罠にとらわれる〈供述弱者〉の存在を明るみに出し再審無罪へと導いた画期的な調査報道は、いかにして可能となったか。
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■目次
T「私は殺ろしていません」─無実を叫ぶ三五〇通余の手紙─
冤罪の調査報道の始まり 「検事さんへの手紙」は何を意味する?
「障害」の可能性 供述調書は迫真性のある作文≠ナしかない
フェイク情報に踊らされる 県警の「前時代的な捜査」
たたき割り¢{査の犠牲者は二人 埋もれていたもう一つの☆l罪事件
警察署長は会見でしらを切った 獄中からの手紙は「真実の声」
U 彼女は発達障害かもしれない
取材班の立ち上げは「下町ロケット」方式
冤罪報道の限界 なぜ娘は殺人犯に?
獄中からの手紙をデータ化 彼女は発達障害かもしれない
無実なのに自白 うその自白は「生きづらさ」が引き金に
待ち焦がれた褒め言葉 「発達障害」だけではなく
見過ごされがちな「グレーゾーン」の人
職場で深めた孤独感 過去にも発達障害の人が冤罪に
愛着障害という名の「心の渇望」
V 獄中鑑定 ─供述弱者とは─
獄中で自殺未遂 誰か≠ェやらねば… 再審を引き受けた弁護士の思い
「娘を救いたい」─父の焦り 「再審をやめたい」
ある刑務官の存在 災いを転じて福となす
許可された獄中鑑定 二四人の裁判官が見逃した自然死の可能性
弁護人も気づかなかった障害 供述弱者─司法の闇に埋もれる犠牲者たち
W 冤罪をほどく
「ゲラを見せてほしい」 初めて知った障害 「もしかしたらとは…」
無防備な少女≠ェ落ちたわな 県警に広がった波紋
文通で見えた冤罪への仕掛け=@ 自白は「警官や検事による誘導」
再審開始決定の背景に一七年前の棄却 ─「足利事件」で冤罪を導いた裁判官
なぜ冤罪を見抜けないのか えせ科学と自白偏重─無実の罪に陥れるカラクリ
呼吸器事件と足利事件に重なる捜査手法
自ら障害を明かす決意 日弁連の支援決定
刑事課長になったA刑事に直撃 隠されていた無罪≠フ証拠
クリスマスイブの誕生パーティー 「被告人」ではなく「西山さん」
真っ白な無罪判決
X 国賠訴訟へ
「勝利」への道のり 謝罪なき捜査機関の反応
エピローグ なぜ裁判官は冤罪を見抜けないのか
裁判官が無罪判決≠避ける理由 変遷する自白は信用しないのが常識
再審に立ちふさがる最高裁
あとがき |
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