短歌ヴァーサス 風媒社
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2004.8.2〜2006.6.30の期間(一時期、休載期間あり)、執筆されたバックナンバーをご紹介します

 
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若原光彦

 
正しい体の洗い方

 若原です。以前テレビでこんな話をしているタレントを見ました。
 「私ふだん片方の鼻の穴でしか息してないの。右か左かはその時々で違うけど」
 それ、正常です。たいていの人がそうです。
 こういうことってあるんじゃないでしょうか。他人に確かめる程のことではないが、自分は特殊だと思う。でも実は自然なことだったりする。

 逆もありますね。自分では自然だと思っていたことが、実は変だった。
 たとえば“風呂”。といっても「右足から入るか、左足から入るか」なんて話じゃないですよ。ちなみにそれは「湯船が体のどちら側にあるかで決まる」が正解です。左側にある風呂に右足から入る人はいません。ちょっと考えればわかりそうなものですが、意外とみんな思いつかない。「じゃあ、湯船が正面にあった場合はどうなるの?」そんなツッコミをする人には「では、湯船が背後にあったらどうなると思うね」と返してやりましょう。
 話がそれました。“風呂”。あなたは、お風呂でどうやって体を洗っていますか?
 「石鹸をタオルかスポンジにつけ、それで肌をこする」という人が多いと思います。私もそうです。しかし知人S(♂)は違いました。「体に石鹸を塗りつけて、タオルで肌をこする」。
 これを聞いたSの妻は「信じられない!!」「馬鹿じゃないの!?」と三日間彼を嘲笑し続けたそうです。「誰がどこをどう洗おうが、珍獣ドウドコを洗おうがそいつの勝手じゃないか」。そんな援護はここでは無用です。変なものは変だ。Sよ、お前は変だ。変の王だ。

 同様のことはトイレでもあるでしょう。性行為もそうかもしれません。PC操作では常にありがちです。プライベートな事柄は他人と突き合わされず、効率化などの判断を受けない。疑問を持たず、習慣を続ける。あなたも私も例外ではありません。気づいてないだけです。みんなどこかしら変です。

 ちなみに最も効率的な体の洗い方は「石鹸を手か肌につけ、手のひらで肌をなぜる」だそうです。古い角質はなぜれば簡単に落ちるため、タオルでこするのは肌を痛めるだけなのだそうです。
 すると、Sは惜しいところまで行っていたわけですね。変の王子に格下げしておきます。
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